聖書箇所 エペソ人への手紙6:5-8

 

6:5 奴隷たちよ。あなたがたは、キリストに従うように、恐れおののいて真心から地上の主人に従いなさい。

6:6 人のごきげんとりのような、うわべだけの仕え方でなく、キリストのしもべとして、心から神のみこころを行ない、

6:7 人にではなく、主に仕えるように、善意をもって仕えなさい。

6:8 良いことを行なえば、奴隷であっても自由人であっても、それぞれその報いを主から受けることをあなたがたは知っています。

 

「誠実さをもって主に仕える」というテーマで、御言葉に沿ってみていきたいと思います。

 

5節で「奴隷」と言う言葉が使われていますが、英語では、「しもべ」とか「教会の奉仕者」という風に訳されています。「しもべ」とは、もちろん、神のしもべのことです。要は、「義の奴隷」のことを言われています。本来、クリスチャンは、皆が皆、義の奴隷、すなわち、キリストの奴隷であるべきなのですが、終末の日には、残念ながら、多くのクリスチャンは「罪の奴隷」となっていきます。そして、あわや、永遠のいのちを失うことになってしまいます。ですから、そういったことにならないように、気をつけて、ぜひ、いつも、「義の奴隷」となっていたいと思います。

 

 同節「真心」の部分は、英語では、「誠実」とか「ひたむき」と訳されています。つまり、手抜きはNGなのです。そして、地上の主人に対して、そのように接していきなさいということを言われています。ポイントは、「キリストに従うように」、また、7節に書かれているように「主に仕えるように」していくのです。そして、このことは、私たちが神さまに仕えていこうとするときのキーワードになります。要するに、何をするにしても、主に対してするように心がけていきなさいということを言われているのです。もし、そのことを実践していくなら、8「それぞれその報いを主から受ける」の御言葉が、その人の上に、そのまま成就していきます。なぜなら地上の主人、分かりやすく言うと、権威ある立場の人に従っていくことは、じつは主に従っていることと同じだからです。一見、人に従っているように見えますよね。でも、実際にすべてのことをご支配しておられるのも評価されるのも神さまですので、恐れをもって、誠実をもって、ひたむきに従っていくことに、大いにポイントがあります。

 

 また、「キリストに従うように」の部分は、英語で、「従順」「素直」「おとなしい」「言うことをよく聞く」と訳されています。この世の職場でもそうですが、仕事を正確に早くこなすという、いわば業務的な評価というのは、たしかに大事なことかも知れませんが、それと同時に、その人が従順に権威に従っているかどうか?を、雇い主は、常に観察されていて、適切な評価をされるのではないでしょうか。たとえば、毎日、時間通りに出勤しているか?とか、言われたことを、きちんとこなしているかどうか?等です。また、注意を受けたときに、素直に聞き入れるかどうか?です。そのようなことと比較するのも恐縮ではありますが、天の父も、そのような方なのではないでしょうか?どんな奉仕であれ、たとえ、小さなものであったとしても、私たちが、誠実さをもって、ひたむきに行っているかどうか?あるいは、主がお立てになった権威にきちんと従っているかどうか?そのようなことをご覧になられていらっしゃると思います。奉仕に関しても、少ないよりかは、多いほうがよいのかも知れませんが、しかし、どこまでも、神様の前に忠実さをもって行っているか?を観察されていると思います。そして、何にしても、「従順」に、「素直に」、また、地上の主人が言われたことに関して、「言うことをよく聞く」と、そんな姿勢を心がけていきたいと思います。ポイントは、繰り返すようですが、「キリストに仕えるように」です。どんなことであれ、主にお仕えするように、地上の主人や人々に接していくのなら、神さまは喜んでくださり、祝福や恵みをその人の上に注いでくださいます。反対に権威に逆らってばかりいると、ろくでもない結末を迎えてしますので、気をつけていきたいと思います。また、頼まれたことや言われたことは、時を移さずに行うように心がけていきたいと思います。御言葉にも「勤勉で怠らず霊に燃えて主に仕えなさい」とあるのですが、このことは、礼拝のメッセージの中で、時間を空けずにすぐに実践するという風に教えていただきました。他の聖書箇所においても、権威に従うことの大切さについて書かれていますが、本日の箇所においても、神さまが私たちに、繰り返して、なおかつ、分かりやすく語ってくださっているように思います。最後にその箇所を紹介して、メッセージを終わらせていただきます。

 

参照 ローマ人への手紙13:1-3

13:1 人はみな、上に立つ権威に従うべきです。神によらない権威はなく、存在している権威はすべて、神によって立てられたものです。

13:2 したがって、権威に逆らっている人は、神の定めにそむいているのです。そむいた人は自分の身にさばきを招きます。

13:3 支配者を恐ろしいと思うのは、良い行ないをするときではなく、悪を行なうときです。権威を恐れたくないと思うなら、善を行ないなさい。そうすれば、支配者からほめられます。

 

まだ、私が、その教会に行きはじめて間もない頃に、牧師と少し話す機会がありました。そのときに、「とにかく、服従が大事!!」と、いうことを教えてくださいました。多くは語りませんでしたが、おそらく、「権威に従う」ということについて、言われているのでは?と、いうことに関して、ピンと来るものがありました。と、言うのは、その教会は、良くも悪くも、大半の信者の方が、「先生の言うことは一番!!先生の言うことを聞いていれば、間違いが無い!!」という風な考えだったからです。もちろん、聖書に書かれていますので、権威を尊重して従ったほうが良いと、私個人も、そのように思います。ただ、注意しなければいけないのは、いくら権威が与えられていると言っても、御言葉と牧師の言うことがぶつかった場合には、イエスさまがおっしゃるほうをすかさず優先していきたいと思います。そうでないと、まったく別の方向へ引っ張られてしまいますので・・・それ以外のことに関しては、今日の御言葉においても言われていますように、ぜひ、主の立てられた「権威」を尊重していきたいと思いますし、実践できるように祈り求めていきたいと思います。本日も大切なことを語ってくださった主に栄光と誉れがありますように。